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FXの素朴な疑問「なぜ円が安全資産として買われるのか」
cms.tatsujin05 (2016年9月11日 23:39)

2016年は年明けからの波乱の金融相場で円高が進行。一般的に「安全資産としての円か買われている」と解説されていますが、日本は財政問題も大きく、加えて少子高齢化で働き手の減少が進むことは明白で、国債も格下げされています。


なぜ、リスクオフ相場(市場参加者がリスクを積極的にとりにいかない相場)で円か安全資産と呼ばれ、円か買われる動きが出るのでしょうか。


まず日本の対外純資産大きさによるリパトリが影響しています。


日本の対外資産合計945兆円に対し、負債合計が578兆円。差し引きで算出される純資産合計が366兆円にも上ります。これは92年から24年連続で世界1位です。


市場がリスク回避姿勢を強めると「保有資産のリパトリ(本国還流)」が引き起こされます。現在はオイルマネーが原油安からの財政赤字補てんのために、世界に投資していた資金を引き上げていると指摘されていますが、日本の対外純資産においても同様の連想が起こると考えられます。


つまり、対外純資産が大きい日本が外貨建て資産の売却を行い、自国に戻すということは、自国通貨買い=円高となるのではないか、という思惑につながるというわけで、これが米ドルよりも円か選ばれる背景にあるものと考えられます。


日本円は流動性が高い主要通貨の一つでることが影響しています。


円が世界の主要通貨の一つであるため、流動性が高いことも、安全資産として円が買われる大きな要因になります。


流動性が低い市場では、FXのストップロス注文を置いていても約定しないことがあります。例えば過去、2016年1月11日(月)早朝、「南アランド円」相場は、週末のNYの終値から窓を開けての急落となりました。


この窓(値段が付かなかった)にあたるところに置いていた注文は約定できないため、ストップロス値を大きく外れた値で約定してしまい、思わぬ損失を被ることとなってしまいます。


事前に資産のリスクコントロールをしていたつもりでも、コントロール不能となってしまうということですが、これが「流動性の低い市場」であることのリスクです。


リスクが生じた場合、こうした流動性が低い(市場参加者が少ない)市場からは、資金流出が加速します。一刻も早くリスク資産を処分しないと、値段が付かないというようなリスクに直面する可能性があるためです。


対して、円の流動性は高く、値段が付かないというようなリスクは極めて低い通貨であるため、避難通貨として選ばれるのです。


日本は、アメリカ、ユーロとは違い地政学的リスクが低い国であるということが影響しています。 


日本は世界からテロ、紛争に巻き込まれるなど、突発的な大きな事件が起こりにくい国であるとみられているのです。過剰なほどアメリカ軍から守られているし、周辺は一定に発展した国に囲まれ、狂信的な異文化の国もない(最近はあるといえばありますが・・・)。だから日本の円は安全資産であると見られているのです。


おさらいすると、円が安全資産として買われる理由は以下の3つとなります。
①日本は莫大な対外資産を保有している。
②円はいつでも売り買いができる流動性が高い主要通貨である。
③地政学リスクが低い国である。


このことを頭に入れ、日ごろのFXを取引していれば、為替相場の動きを予想する一助になると思います。

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